ダージリン急行
原題:The Darjeeling Limited 2007年 アメリカ 91分
監督:ウェス・アンダーソン 脚本:ウェス・アンダーソン、ロマン・コッポラ、ジェイソン・シュワルツマン
出演:オーウェン・ウィルソン、エイドリアン・ブロディ、ジェイソン・シュワルツマン、アンジェリカ・ヒューストン、アマラ・カラン、ナタリー・ポートマン、ビル・マーレイ、カミーラ・ラザフォード、イルファン・カーン
ストーリー・概要(映画.comより)
父の死がきっかけで疎遠になっていたホイットマン3兄弟だったが、長男フランシスの呼びかけで次男ピーター、三男ジャックの3人が揃い、インド横断の列車旅行に出る。しかし、そんな彼らには予想外の出来事が待ち受けていて……。「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」のウェス・アンダーソン監督が描く、3兄弟の心の再生の旅。本編前には三男ジャックの恋を描いた13分の短編「ホテル・シュヴァリエ」(共演ナタリー・ポートマン)を上映。
三兄弟の心の旅
映画作品で「兄弟」「姉妹」は他人同士の俳優が演じる訳で、もちろん顔が似てないのは当たり前。
でもここまで顔に共通点のない三人が兄弟っていうのが面白〜い。
しかも三兄弟のお母さんはアンジェリカ・ヒューストンて!
この三兄弟はウェス・アンダーソン作品常連組の三人。
ジェイソン・シュワルツマンは今回共同で脚本も書いていますね。
兄弟の中では、オーウェン・ウィルソン演じる長男フランシスがうっとおしいです。
いきなり顔面すごい怪我で登場し、見た目もうっとおしいのですが。
仕切り屋で、食堂車では他の兄弟の分も勝手に注文しちゃうウザい兄貴です。
次男ピーター(エイドリアン・ブロディ)は三人の中では比較的マトモかな。
作家の三男ジャック(ジェイソン・シュワルツマン)は女に手が早く、終始恋人のことを引きずりまくっています(ここでいう恋人というのが、ショート・フィルムで登場するナタリー・ポートマン。彼女はこの短編内でなぜかヌードを披露しております)。
この時のジェイソン・シュワルツマンの見た目が完全にビートルズ風。
そんな三人がコンパートメントで繰り広げる会話劇が楽しいのですが、
残念なことにけっこう早い段階で列車を降りてしまいます。
インド人の客室乗務員とか良いキャラクターが揃ってたこともあるし、個人的にはもうちょっと列車の旅を楽しみたかったです。
さて、ウェス・アンダーソン作品のすべてに出演しているビル・マーレイですが、今回はパッと見どこにも見当たらない。
なんと、映画冒頭、列車に乗り遅れるだけの役で登場しています!
無理矢理出てきた!
もう何が何でも出演するつもりですよ、ビル・マーレイ。
皆勤賞狙ってますよ!
毎回、音楽のセレクトが素晴らしいウェス・アンダーソンさんですが、『ダージリン急行』のサントラは一番好きです。
インドの民族音楽の合間に、キンクスやローリング・ストーンズの曲が流れ、ミスマッチかと思いきや上手い具合にまとまっています。中でもキンクスの「This Time Tomorrow」は最高!何度も脳内リピートしてしまいます。