フランシス・ハ
原題:Frances Ha 2012年 アメリカ 86分
監督:ノア・バームバック 脚本:ノア・バームバック、グレタ・ガーヴィグ
出演:グレタ・ガーヴィグ、ミッキー・サムナー、アダム・ドライバー、マイケル・ゼゲン、パトリック・ヒューシンガー
ストーリー・概要(映画.comより)
アカデミー脚本賞にノミネートされた監督作「イカとクジラ」のほか、「ライフ・アクアティック」「ファンタスティック Mr. Fox」などウェス・アンダーソン作品の脚本にも参加しているノア・バームバック監督が、ニューヨークを舞台にモダンダンサーを目指す主人公の女性フランシスと、彼女を取り巻く奇妙な友人関係を、モノクロの映像でいきいきと描いたドラマ。主題歌はデビッド・ボウイの「モダンラブ」。「ローマでアモーレ」などに出演した女優のグレタ・ガーウィグが主演・共同脚本。
モダンダンサーを目指し、ニューヨーク、ブルックリンで親友ソフィとルームシェアをしながら楽しい日々を送っていた27歳のフランシス。しかし恋人に振られ、ソフィとの同居生活も解消になってしまったことから、居場所を求めて町を転々とするはめになる。周りの友人たちは次々と身を固めていき、焦りも感じたフランシスは、自分の人生を見つめ直していく。
愛され系こじらせ女子
モダン・ダンサーの研修生フランシスは、親友のソフィーとルームシェア中。
この2人の生活がまあ〜楽しそうなんですが、ある日ソフィーが憧れの地で暮らすためアパートを出ることになり、それを期にフランシスの生活も(何だか嫌な方向に)変わってゆくことに。
このフランシス、27歳という年齢(しかもフケ顔)の割にガキっぽいというか…。
「遊ぼうよー」としきりにソフィーを誘ったり、
唐突に「喧嘩ごっこしよう!」と言って知人をばっしばっし叩いたり。
おめえ小学生かよと言いたくなる行動のオンパレード。何じゃい喧嘩ごっこて。
親友が婚約者と日本に引っ越してしまうわ、所属していたダンスカンパニーはクビになってしまうわで散々な目に遭うフランシス。
本人はそこまでヘコんでいないように見えるんですけどね。楽観的というか、能天気というか…。
半ばヤケクソ気味に訪れたパリから戻ってきても状況は好転せず、母校でアルバイトをするシーンではさすがに可哀相になってきました。
でも再びソフィーと再会したことが転機となったのか、結局薦められていたカンパニーの事務員兼振付師(?)として働くことに。
クライマックス間際でようやく生き生きと働くフランシスが見れて嬉しかったです。
寮でもなく、誰かと共有でもない自分だけの部屋を手に入れたフランシスは、嬉々として郵便受けのネームプレートに名前を書くのですが、
そこでようやく、あの謎のタイトルの意味がわかりますよ。
おっちょこちょいな彼女らしい、素敵なラストシーンだったように思います。
モノクロなのに不思議と、キラキラとカラフルな印象を受ける、可愛らしい映画。
ウザさと可愛さの絶妙ラインをひた走る主人公フランシスがとっても魅力的です。