once ダブリンの街角で
原題:Once 2006年 アイルランド 87分
監督・脚本:ジョン・カーニー
出演:グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロバ、ヒュー・ウォルシュ、ゲリー・ヘンドリック、アラスター・フォーリー
ストーリー・概要(映画.comより)
ダブリンのストリートで自作の歌を奏でる男の前に、ひとりの女が現れる。彼女のピアノにほれ込んだ男は、彼女のために曲を書き、2人のセッションは美しいハーモニーを奏でる。
07年サンダンス映画祭で注目を集め、上映館が全米2館から口コミで140館まで拡大したドラマ。主演はアイルランドのロックバンド、ザ・フレイムスのグレン・ハンサードと、彼のアルバムで共作しているチェコ出身のミュージシャン、マルケタ・イルグロバ。
名もなき男女の物語
超低予算映画というだけあって、全体的に素朴な雰囲気が漂っています。
出てくる人も街も、とにかくどこをとっても「素朴だな〜」ってかんじです。
ヒロインの女の子なんて、道でお花を売ってましたし。このご時世に「花売り」なんです。素朴だわ〜。
主人公とヒロインの恋愛も、お互いに心を通わせる程度のピュアなもの。
おまけにも2人とも、決して美男美女とは言い難い。
しかし、だからこそリアリティがあり、本当に街角でひっそりと起こっている物語というかんじがして良かった。
ド派手な映画を好まない者にとっては、ほっと落ち着けるような作品だと思います。
まあでも、ただ素朴なだけではただの「眠たい映画」一直線。
この作品は音楽の力でそれを見事にカバーしています。
主演2人が本職のミュージシャンということもあり、歌のシーンはとにかく心に沁みます。
あと最後の方で、息子の背中を押してあげた主人公の親父さんにグッときました。