星の旅人たち
原題:The Way 2010年 アメリカ・スペイン 128分
監督・脚本:エミリオ・エステベス
出演:マーティン・シーン、エミリオ・エステベス、デボラ・カーラ・アンガー、ヨリック・バン・バーへニンゲン、
ジェームズ・ネスビット、チェッキー・カリョ
ストーリー・概要(映画.comより)
俳優のほか「メン・アット・ワーク」「ボビー」などで監督としても活躍するエミリオ・エステベスが、実父マーティン・シーンを主演に迎え、息子を亡くした 初老の男の聖地巡礼の旅を描いたヒューマンドラマ。アメリカ人の眼科医トムは、ひとり息子のダニエルが、スペイン北部ガリシア地方の聖地「サンディアゴ・ デ・コンポステーラ」を巡る旅の途上で不慮の死を遂げたとの報せを受ける。妻の死後、疎遠になっていた息子が何を思って聖地巡礼の旅に出たのかを知るため、ト ムは亡き息子の足跡をたどる。エステベスが息子ダニエルに扮し、「THE WAR 戦場の記憶」(1996)以来となるシーンとエステベスの親子役での共演が実現。
息子の足跡を辿って
フランスからスペインのはじっこ サンティアゴ・デ・コンポステーラまで徒歩で向かう「聖地巡礼」を題材にした作品。
妻が亡くなって以来、息子とは疎遠になっていた60過ぎの眼科医トムは、ある日息子ダニエルが事故で亡くなったという電話を受け、フランスまで出向きます。ダニエルは聖地巡礼の道半ばで山道の事故によって命を落としてしまったのでした。
有名大学に進学しながら、世界を見たいと中退してまで旅に出た息子を理解できずにいたトムは、ついにある決断を下します。
それは、息子が達成できなかった聖地巡礼を代わりに自分が成し遂げるということ。
息子の遺品の装備を身につけ、遺灰を納めた箱を持ち、トムは夜中にそっと出発します。
その出発前のホテルにて、遺品のバッグパックの中身を一つ一つ出し静かに涙を流すトムを見てたら、まだ序盤だというのに泣けてきました。
堅物のおやじなんだけど、時折人間らしさを見せるトムがいいんです!ホテルを出るときに「よし、行くぞ」と小さく呟いてみたり(そしていきなり道を間違い、他の巡礼者の後をしれっとついていく)、可愛らしいところがあるんですよ!
さて、巡礼者をいうのは年間通して世界各国から集まるみたいで、巡礼者専用の格安宿もいっぱいあるため(四国のお遍路さんみたいなもんか)、1人で出かけたトムも、自然の流れでいろんな巡礼者と出会います。
オランダから来た陽気な巨漢ヨストはダイエットのため、ちょっとキツめの女性サラは禁煙のために巡礼をしているという。
…って、そんな動機ありなんか!?そういうかんじでいいのか?
皆それぞれのペースで歩いてはいるのですが、だいたいルートが決まっているので、追い抜き追い越され、離れては宿で一緒になって… その中で、何となく一緒に歩き出すトム、ヨスト、サラ、そしてジャック。
道中、仲間割れが起きたりトムのバッグパックが盗まれたりとハプニングもありつつ、ついに辿り着いた聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラ!
見ている内にこちらも一緒に歩いているような気分になるので、ゴールした時はかなり感動でした。
頑なだったトムが徐々に変わっていく様子も見所。