Smokeblue Theater

映画の備忘録

ミッドナイト・イン・パリ

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原題: Midnight in Paris 2011年 スペイン・アメリカ 94分

監督・脚本:ウディ・アレン
出演:オーウェン・ウィルソンレイチェル・マクアダムスキャシー・ベイツマリオン・コティヤールマイケル・シーン
カーラ・ブルーニエイドリアン・ブロディ、ニーナ・アリアンダ、カート・フラー、トム・ヒドルトン、ミミ・ケネディ
アリソン・ピル、レア・セドゥ、コリー・ストール

ストーリー・概要(映画.comより)

アニー・ホール」「それでも恋するバルセロナ」のウッディ・アレン監督・脚本によるラブコメディ。ハリウッドで売れっ子の脚本家ギルは、婚約者イネズと彼 女の両親とともにパリに遊びに来ていた。パリの魔力に魅了され、小説を書くためにパリへの引越しを決意するギルだったが、イネズは無関心。2人の心は離れ ばなれになり……。キャストはギルにオーウェン・ウィルソン、イネズにレイチェル・マクアダムスのほか、マリオン・コティヤール、仏大統領夫人としても知られるイタリア出身の歌手カーラ・ブルーニら豪華スターが顔をそろえる。第84回アカデミー賞では、アレン自身3度目となる脚本賞を受賞した。

 

あの時代は良かったなあ。

ウディ・アレン爺さんの作品では一番好きかもしれない。
オーウェン・ウィルソン演じる主人公ギルが、
旅先のパリで夜フラフラ歩いてたらいつの間にか昔のパリにタイムスリップしちゃうのですが。

過去のパリの店で出会ったのは、なんとヘミングウェイフィッツジェラルドガートルード・スタイン
現代においての超有名人、しかも脚本家のギルにとっては憧れの存在ばかり!
さらに、ダリにピカソといった芸術界の巨匠も登場!
観てるこっちも有名人が出てくるたびにキャーキャー言いたくなるような興奮を味わえるのです。
しかもキャストが意外とハマっていて楽しい~。
エイドリアン・ブロディがダリって、見たら納得。なんかわかる)

「こんなビッグネームばかりの素晴らしい時代、たまんねー!」
とばかりに夜な夜なタイムスリップを楽しむギル。(朝になると現代に戻っているという便利設定です)
そしてちゃっかり自分の小説をガートルード・スタインに売り込むギル(しかも好評価!)…。
おまけに美女アドリアナ(マリオン・コティヤール)といい感じになってウッキウキなギル…。
タイムスリップを満喫しまくり!

しかしこうなってくると、妻との現代の生活が退屈に思えてくるのです。
いっそこっちの時代に住みたいという考えもよぎった矢先。
ふとした拍子にギルはアドリアナと二人で、さらに昔のパリにタイムスリップしてしまいます。
まさかの二重タイムスリップ。タイムスリップ先からのタイムスリップですよ!
しかもタイムスリップ先の住人を連れてのタイムスリップです。(字面にするとワケわからんなー)

そこはベル・エポックの時代。
アドリアナの憧れの時代で、そこにいたおっちゃんに自分の着ているドレスを「斬新じゃーん」と褒められた彼女は、なんとその時代に留まることを決意。

結局、ギルから見た「黄金期」の人間アドリアナにとって、そこは「黄金期」でもなんでもなくただの「現代」だったのですね。
彼女にとっての「黄金期」は過去であり、その過去の人はさらにもっと過去を羨ましがる…。
ああ終わりなき懐古思想。
当たり前だけど「黄金期」とかいった時代を表す表現も、後世の人が決めるわけですし。

ギルを追ってた探偵(現代人)が、いつの間にやらとんでもない過去の時代までタイムスリップしちゃってたのが面白おかしかったです。
あの人、ちゃんと帰って来られるのかな〜。