Smokeblue Theater

映画の備忘録

ムード・インディゴ うたかたの日々

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原題:L'ecume des jours 2013年 フランス 95分
監督:ミシェル・ゴンドリー 脚本:ミシェル・ゴンドリー、リュック・ボッシ
出演:ロマン・デュリスオドレイ・トトゥ、ガド・エルマレ、オマール・シー、アイッサ・メガ、シャルロット・ルボン、サッシャ・ブルド

ストーリー・概要(映画.comより)

フ ランスの小説家であり、作詞家、ジャズトランペット奏者、歌手など幅広く活躍しながらも、1959年に39歳の若さで他界したボリス・ヴィアンの名作青春小 説「うたかたの日々(日々の泡)」を、「エターナル・サンシャイン」のミシェル・ゴンドリー監督が映画化。

働かずに暮らせるほどの財産をもち、自由に生きていた青年コランは、無垢な魂を持つ女性クロエと恋に落ちる。盛大な結婚式を挙げ、幸せな日々を送っていた2人だが、クロエが肺の中に睡蓮が芽吹くという 不思議な病に侵されてしまう。高額な治療費のために働き始めたコランの人生は次第に狂いはじめ、クロエも日に日に衰弱していくが……。

コラン役に「真夜中 のピアニスト」のロマン・デュリス、クロエ役に「アメリ」のオドレイ・トトゥ。上映時間95分のインターナショナル版のほか、131分のディレクターズカット版も一部で上映。

 

ザ・ミシェル・ゴンドリー・ワールド

ボリス・ヴィアンの原作小説は読んだことないですが、原作も摩訶不思議なかんじらしい。
そういえば、日本でも永瀬正敏×ともさかりえで映画化されてました。
昔観たけど、今作とはだいぶ違う雰囲気だったような…。
かなり前なので、もうあんまり覚えていないですー。

この作品はミシェル・ゴンドリー色全開の世界観が見どころ。
演奏するとその音色に合わせたカクテルを作ってくれる『カクテル・ピアノ』だの、動き回る目覚まし時計(?)だの、不思議な想像の産物がたくさん。
なかなか独創的で楽しいです。とにかく登場人物が皆、まー楽しそう。

しかしあれだけ不思議な世界観を見せられた後では、『肺に花が咲く奇病』も大したことないように感じてしまいます。
だって人間の脚がびよんびよん伸びたりする世界ですよ。
薄れる奇病の深刻さ。

病状が悪化するにつれ、どんどんムードが暗くなっていくのですが、それに合わせ映像も徐々に色を失っていきます。
そして最後には完全なモノクロ映像に…。しかもそのままエンドロールに突入という…。
前半のワクワク感を引きずったまま観ていると、何だか気持ちがエラいことになります。
テンション急降下型映画です。